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学会紹介

理事長挨拶

日本接着歯学会のさらなる発展のために

理事長

2022年6月18日に開催された第2回理事会において本会理事長を拝命した坪田有史です。

本会は、1983年3月20日に「日本接着歯学研究会」としてスタートし、1987年4月25日、第5回学術講演会総会で「日本接着歯学会」と改組され、2008年には日本歯科医学会の専門分科会に加入しました。2016年4月1日の一般社団法人化を経て、2018年3月17日に学会設立35周年記念講演会・祝賀会を行い、学術団体としてスタートから約40年、発展してきました。

本会「定款」第1章第2条に本会の目的は、「接着歯学に関する学問と技術を研究し、接着歯学の進歩発展を図り、歯及び歯列の保存と口腔機能の長期維持を指向した歯科治療を実現することにより、国民の健康及び福祉の向上に寄与すること」と明記されています。歯科接着は、「Minimal intervention dentistry(MID)」のコンセプトの実践、歯冠修復、歯冠補綴、欠損補綴を含め全ての歯科治療において必須であり、日々の臨床現場で歯科接着を活用しないことには臨床が成立しません。そして、信頼性の高い歯科接着は、健全歯質の保存、歯自体の保存や咬合の保全などに寄与します。接着歯学は、歯科領域での様々な歯科接着を研究する学問を指し、長期に渡る健康維持、そして健康寿命の延伸に欠かせない学問といえます。日本接着歯学会の会員は、この接着歯学を学び、臨床で実践しています。さらに本会の認定制度により、「接着歯科治療専門医」に認定された会員は,本ホームページ「認定制度」内で検索できます。

では将来,接着歯学はどこに向かうのでしょうか。2020年、日本歯科医学会は、20年後の社会を見据え、「2040年への歯科イノベーションロードマップ<健康寿命の延伸>」を発表しました。そのロードマップは3項目に分類され、「Ⅰ 新規検査・技術・治療法」、「Ⅱ 新規材料・機器」、「Ⅲ 健康長寿社会の実現・フレイル対策」が示されました。

その中の「Ⅱ 新規材料・機器」には、2025年までに「むし歯抑制、歯を強くする機能性材料が実用化される。」、2026~2032年には「歯と一体化する修復機能材料が開発される。」、2033~2039年には「歯と一体化する修復治療が一般化する。」と明記されています。本会がこれらの目標を達成するために歯学の中で重要なポジションにいることは言うまでもありません。本会および本会会員は、将来に向けて、接着歯学を背景にしたこれらの目標を強く意識し、達成するために注力することが求められています。

日本接着歯学会は、さらに国民、ならびに歯科医療関係者に接着歯学の重要性を広く周知していきます。そして、本会の特徴の一つである臨産学の強い連携により、国民の健康維持、健康寿命の延伸に寄与する日本接着歯学会を目指していきます。

本会活動にご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2022年6月24日
理事長 坪田有史

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